古い社殿の修復現場見学
宇治川・桂川・木津川の三川が合流する地に近い、京都府八幡市の石清水八幡宮は、源氏の
守護神として中・近世を通じて武家の崇敬をうけ、織田信長・豊臣秀吉・徳川家光らによって社殿
の修理・造り替えが続けられてきているそうです。
その石清水八幡宮本社の西方1kmの飛び地に鎮座する摂社「狩尾(とがのお)社本殿」でも、
いま、大規模な解体修理・修復の作業が進められていて、その現場公開に行ってきました。
(「狩尾社本殿」への急な参道階段は、通行止めでした)
京阪電車の橋本駅から住宅地内の急坂を歩いて “峠” に達すると、再び下った先の小山の上に
覆い屋が見えました。あそこまで行くんかいな、と思わず立ち止まってしまいました。
でも、通行止めの参道階段を迂回して「狩尾社」に近づくと、まぁ、凄い光景が広がります。
覆屋の前に到着。集合時間になると、受付でヘルメットを被せてもらってから、抽選に当たった
15人のガイドツアーがスタートです。まずは、上屋の現場への仮設階段を上ります。
八幡神が男山に勧請されたときに、男山の地主神が場所を移して祀られたのが「狩尾社」だと
伝わっています。現在の本殿は、お亀の方(徳川家康の側室)が本願人となって、慶長6(1601)年
に建てられたもので、石清水八幡宮に現存する社殿としては、最古のものだそうです。
基壇の石積みに孕み崩落が生じ、地盤面が不等沈下して、建物全体に著しい歪みが生じていた
んだそうです。今回の修理では、建物を解体するとともに、基壇の石積みをも解体して組み直す
と云う根本的な修理を行っている由。今年度は、木部を組み立てて、檜皮葺きの葺き直しをする
そうですが、蟇股細部の彫刻などは、原寸大で詳細に模写する作業も行われていました。 今回の現場公開は、京都府教育委員会の
主催によるもので、抽選ですが無料でした。
(左図は観光ガイド大山崎・八幡より抜粋/追記)
(2023/10/13訪問)
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【つぶやきポスト】 これを書いているのは、鼠径ヘルニアの手術を受けて退院してきた翌日です。
腹腔に負担を掛けたらアカンと云われてますが、寝起きなど姿勢を変えるときが難儀です。痛みは
鎮痛剤のお陰もあって大したことないし、食事も普通ですが、咳をすると響くのがかないません。
しばらくは、少し前に取材しておいた記事が続きますが、ご寛容ください。
つい今しがた、阪神タイガースの “日本一” が決まりました。嬉しかるかるです。(なんたろう)
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